知られざる偉人館

様々な有名人、偉人の名前を「お題」として出題してもらい、そこからありもしないエピソードや経歴を即興ででっちあげるというゲームをしています。

宮沢賢治

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※稲を抱える賢治(左)と和子(千歯こき)の世話係ソノコ


対物最愛者(たいぶつせいあいしゃ、Object sexuality)として最古の記録に残る人物。対物性愛者とは人間ではなく、物体に愛情を抱く性的指向である。

賢治は物心ついたときから、幼なじみである河合ハルの両親の農業道具千歯こきに対し特別な感情を抱いていた。常に1つ年上のハルの後ろをついて回っていたため、「ハルの金魚のフンコロケンジ」というあだ名がついていたほどである。誰しもが、賢治はハルに恋心を抱いているものだと思っていた。しかし、賢治の目当てはハルではなくハルの農具小屋にある"千歯こき"であった。14歳になったばかりの春、ハルの父親が農具小屋に入ると信じられない光景を目にした。賢治が上半身裸になり千歯こきを抱きしめていたのである。驚いたハルの父親は「そこで何をしている!」と大声を上げた。賢治もまた驚き「スイマセン!」と土下座した。その騒動の噂がすぐに賢治の両親の元へ届き、家族会議が行われた。問い詰めるとすぐに賢治は「おら、千歯こきを好いとう。好いとるんや!」と俯きながらも力強く答えた。母親は病気がちでやっとできた一人息子であったため大変なショックを受けたが、父親は「よし。」と小さく呟くと立ち上がり河合家へ向かい、父親に「うちの馬、1頭と鶏3羽やるけん。おまんとこの千歯こき譲ってもらえんか?」と直談判したという。晴れて千歯こきが自分のものになった賢治は千歯こきを「和子」と名付け、どこへ行くにも連れていった。また、一層勉学にはげみ、農業大学へ進学。何度も役場へ行き和子との婚姻届を提出したが受理されず悔し涙を流した。晩年は、足腰が弱くなったため、和子の世話係ソノコを雇い、遺書には「ボクノカネスベテ カズコトソノコ二」と書き記した。

(※ 著書「ものしか好かん」1975年 より)